学校だよりから
2021年1月8日 11時34分 新型コロナウイルス感染症の拡大での緊急事態宣言、また、文部科学省から学校は休校にしない原則が示されたため、教育活動を継続するには様々な制約が伴うことをご理解ください。学校だけでは生徒たちの生活を守れないのは言うまでもなく、家庭・地域の連携を大切にしたく、改めてご理解ご協力をお願いしたい現在です。これまでの新規感染者の傾向からわかってきたことを踏まえて、一層の冷静な対応が必要です。区の指針に沿い、学校だより右に本校の方針を示します。ご参照の上、ご理解ご協力をお願いします。
社会状況を考え、ご家庭の様子を考え、生徒の現在を考えるうちに、ふと私自身の中学生時代を思い起こします。私の場合、長い休み明けは決まって憂鬱な一日でした。自由に過ごせる生活から、学校という規定された生活に移行する、ということでなく別の葛藤でした。父が障害者だった事実は、当時は自ら語れることではなく、教員になってもしばらく告白に時間がかかりました。長い休み明けには、友達と共有できる思い出が少ない自分を思い知り、特に冬休み明けは年末年始の楽しい話が自分には縁遠いものであるのを分かってもらえない虚しさがありました。新しい年への希望を先生方から説かれ、新年の目標を書き出すのは、将来に不安があった私には辛かった未だに鮮明な記憶があるのです。教員になり、その頃の心情を忘れることなく、生徒たちの辛い状況の可能性を考えて接したいと心に決めています。現在は教職員とともにそうあるよう努めます。
現在のコロナ禍、ご家庭も生徒もSОSが出せない状況にあることも予想できます。しかしSОSは出してよいのです。仮に一人目の大人がきちんと対応できなかったとしても、あきらめないで二人目の大人に相談してみてください。さらに、三人目までは頑張ってSОSを出してみてください。確実な答えは出ないかもしれませんが、それを他者と交流していく努力をするのが大切です。これからの時代、そうした資質能力を育成していくのが学校・家庭・地域のできることではないでしょうか。